まひるの部屋

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楽しいことを語りたい

大学生必見! 今だから読みたいおすすめの本『14歳からの哲学』

 

どうも まひる です。

私は高校生の頃から、ビジネス書や自己啓発本などを読む機会がありました。

しかし、特に自己啓発本は何十冊も読むものではありません。

私自身、身をもって経験したのですが読みすぎると逆に心が疲れてくるように感じます。

 

「大学生 本 おすすめ」で検索すると、おびただしい量のビジネス書や自己啓発本まとめサイトがヒットします。

 

しかし、ネットでおすすめの本を検索する大学生は皆、ビジネス書や自己啓発本を読みたい人ばかりなのでしょうか。

 

昨今の大学生は読書量が激減していると言われているから、とりあえず何か本を読みたいなぁ。

でも、ビジネス書も自己啓発本もいらないよ、、、

小説の気分でもないしなぁ、、、

 という人も多いはず。

 

 

そんな人に私がおすすめしたいのが

14歳からの哲学 考えるための教科書

です。

by カエレバ

 


哲学?なんか難しそうだし、いいや
 

と思って戻ろうとした方!

そんな方にこそ読んでほしい一冊です。

 

 

 目次 

 

0.とりあえず、「あとがき」を読む!

この本について、まだ何も知らない人はまずあとがきを読むことをおすすめします。

ここに全てが詰め込まれています。

 

以下、後書きの引用

著者からのコメント

●14歳の人へ、14歳以上の人へ、――「あとがき」より

○14歳の人へ、

 このような仕方で物事を考えることを、「哲学」と言います。

 もし君が、このようなものの考え方、当たり前に思っていることが本当はどういうことなのかを知りたくて考えるということに、もっと興味があるのなら、書店か図書館へ行って、「哲学」と名付けられたコーナーを見てみるといいでしょう。そこには、古くはプラトンデカルト、カントといった有名な名前の人々の本が並んでいるし、新しくは現在生きている人によって書かれた本もたくさんあります。

 でも、たとえ今の君がそれらの本を手に取って読んでみても、聞きなれない言葉や変な言い回しがいっぱい出てきて、おそらくちんぷんかんぷんでしょう。大学へ行けば、それらを専門に勉強するための学科もありますが、でも、もし君がこの本に書いてあるような仕方で「考える」とはどういうことなのかがわかったのなら、あれらの本を無理して読んだり、専門の知識を覚えたりする必要は、必ずしもないのです。

 なぜだかわかりますね。だって君が求めているのは、「考えて、知る」ことであって、「読んで、覚える」ことではないからです。自分で考えて知るために、他人の本を読んで覚える必要はありません。むろん、あれらの哲学者たちは、自分で考えて知ったことを、書いて本にして残したわけですが、それらを読んで考えるとはどのようにしてなのか、まずそれがわかっているのでなければ、それらを読んでも何も知ることはできないでしょう。でも、そんな仕方で哲学の本を読んで、考えたつもりになってしまうことが多いので、あれらの本を読むのは、自分で考えるとはどのようにしてなのか、なんとなくでもわかってからの方がいいかもしれません。そうして考えながら読んでみるなら、あんなに面白い読書はありませんよ。

 だからとにかく大事なことは、君が、「知りたい」という気持ちを強くもっているということ、ただそれだけだということです。あれらの立派な哲学者たちだって、考え続けていた理由はそれに尽きるのだから、その意味では全く同じなのです。だからこそ、哲学という考える営みが、人類によってなぜずっと続けられてきたのか、はっきりとわかるなら、君はもうすでに哲学を始めているということになるわけです。たとえ「哲学」という名前なんか知らなくてもね。

 この本が、そのささやかなきっかけになることを、期待しています。

○14歳以上の人へ

「哲学」という何かが、自ら考えるより先に存在しているわけではないのですが、哲学史や学説を覚えることが哲学であるという誤解は根深く、あるいはそれらを「やさしく」解説したところで、やはり自ら考えられているわけではなく、さらには自ら考えているかのようで、単なる個人の人生観であったり、そんなこんなを見るに見かねて、とにかく人が素手で考え始めるその生の始まりを伝えるべく、このような教科書の形で書いてみました。



 対象はいちおう14歳の人、語り口もそのように工夫しましたが、内容的なレベルは少しも落としていません。落とせるはずがありません。なぜなら、ともに考えようとしているのは、万人もしくは人類に共通の「存在の謎」だからです。したがって、何らかの答えめいたものを教えているわけではないこの本を「教科書」と呼ぶのは、ひょっとしたらふさわしくないのかもしれませんが、子供とともに、生徒とともに、あるいは一人で、なお謎を考えて知りたいという意欲をおもちのいかなる年齢の人にも、何らかお役に立てるものと思っております。



 あえて指導要領めいたことを申しますと、I・II章は14歳から、III章は17歳からとなっていますが、これは、III章は、やや大きい視野が必要かと思われたためであって、抽象度においては、おそらくどれもあまり変わりないでしょう。I「原理」、II「現実」、III「真実」と、無理に言うならそんな感じで書かれています。



 トランスビュー社の中嶋廣氏の御子息が、たまたま中学三年生だったこともあり、それこそ「生の」貴重な意見を、参考とすることができました。うまく本書に反映できていれば、幸いに思います。
池田晶子/文筆家)

 

 

 

1.教えてくれるのではなく一緒に考える!

本書の題に「考えるための教科書」とあるように、「考える」ということを実感させてくれる本です。

そう。実感させてくれるのです。

ビジネス書や自己啓発本のように教えてくれる本とは異なります。

一緒に考えていくことで「考え」ることを実感させてくれる本なのです。

これは、とても面白い読書体験で、とても価値のある経験です。

 

 私は高校入学直前に本書を初めて読みましたが、それ以来世界の見方、捉え方が変わりました。それ以来人生のバイブルです。

 

 著者 池田晶子氏は自らを文筆家と名乗っています。あまり哲学家とは名乗りません。池田晶子氏は、著書や講演で「哲学」というと受け取る側がどうやら身構えるらしい、ということを自覚していらっしゃいます。

そのため、「哲学」に代わって「考えること」という表現を使うのです。

 

本書の題に「考えるための教科書」があることで

「そんなに身構えることじゃないよ」「一緒に考えようよ」

と向こうから手を差し伸べてくれているように感じます。

 

「14歳からの哲学」とあるように、本書はとても平易な文章で書かれています。

もちろん、難しい専門用が多用されて置いていかれる なんてことはありません。

ですから、難しいことは読みたくないよ。という方でも、すらすら読めるはずです。

そのうえ、得られるものはとてつもなく大きいのです。

 

そして、本書は全209ページ というのもおすすめする理由です。

 

 

2.私は大学生だ!14歳のための本なんてレベルが低すぎる!

「14歳からの哲学」を大学生に勧めるなんて舐めないでくれよ。と思う人も多いでしょう。

 

しかし、この「14歳」というのは

「14歳が考えるレベル」という意味ではなく

「14歳になったら考えはじめよう」という意味です。

 

なんせ、帯には「人は14歳以降、一度は考えておかなければならないことがある」と書かれていますしね。

本書は全く読者を舐めていません。むしろ、尊重しています。

 

では、低レベルな本ではないことを実感してみましょう。

例えば、

今この文章を読んでいるあなたは誰ですか?

と聞かれたらあなたはなんと答えますか?

 

「私は私です。」とか、「私は○○という名前です。」

と答えるでしょう。

では、その「私は私です。」とか、「私は○○という名前です。」と答えた「私」とは誰でしょうか。

 

難しいですよね。

 

私は「私」という言葉なのでしょうか。

私は「○○という名前」なのでしょうか。

違いますよね。

 

私は言葉ではない。

 

でも、確かに何かが考えている。

自分が自分だと思っている「これ」は確かに存在する。

「これ」って一体なんだろうか。

 

本書はこのように「今考えている『これ』は何?」というところから始まります。

 

決して14歳レベルと馬鹿にできないですよね。

大の大人になっても考えたこともない人もいるし、

思い返してみれば、小さい頃は疑問に思っていたけどすっかり忘れていたと言う人もいるし、

ずっと疑問に思っていたんだ!と言う人もいるでしょう。

 

本書は、どのタイプにも対応できるのです。

 

大学生なんてまだまだ早い方かもしれません。

 

3.結局、どんな内容なの?

ここで、目次を見てみましょう。

 Ⅰ 14歳からの哲学[A]

1 考える[1]

2 考える[2]

3 考える[3]

4 言葉[1]

5 言葉[2]

6 自分とは何か

7 死をどう考えるか

8 体の見方

9 心はどこにある

10 他人とは何か

 Ⅱ 14歳からの哲学[B]

11 家族

12 社会

13 規則

14 理想と現実

15 友情と愛情

16 恋愛と性

17 仕事と生活

18 品格と名誉

19 本物と偽物

20 メディアと書物

 Ⅲ 14歳からの哲学[C]

21 宇宙と科学

22 歴史と人類

23 善悪[1]

24 善悪[2]

25 自由

26宗教

27 人生の意味[1]

28 人生の意味[2]

29 存在の謎[1]

30 存在の謎[2]

 

まず、「考える」と言うことから始まり、言葉や自分、家族、社会、宇宙までどんどんスケールアップしていきます。

章はたくさんありますが、これで全209ページですよ。

お得な気分ですよね。

 

 

「考えるって何?」

「私って何?」

「心と体って何?」

と根本的な疑問だけど、あまり考えてこなかった疑問を丁寧に丁寧に「考えていく」のです。

池田晶子氏と一緒に 「考えていく」のです

 

だから「考えるための教科書」なのです。

 

池田晶子氏はすでにお亡くなりになられていますが、本書はまるで隣で話しかけてくれるように感じます。(池田晶子氏の本はそのような本が多い。)

 

ビジネス書や自己啓発本と比べるのはナンセンスかもしれませんが、

あえてビジネス書や自己啓発本と比べると、この一緒に「考えていく」本と言うのは

純粋な読書体験として楽しい

のです。

 

いや、でもやっぱり考えるのは苦手だなぁ。と言う人は一度騙されたと思って読んでみてください。驚くほど丁寧に「考えて」いるので、必ずついていけるはずです。

 

 

4.この本を読んで何が得られるの?

何度も言っている通り

 

「考える」ことができるようになります。

 

本書は

「考えるって何?」

「私って何?」

「心と体って何?」

などの問いの答えを明確に提示しているわけではありませんし、そもそも提示できるわけでもありません。

池田晶子氏の考えに至る思考回路がわかりやすすぎるほどに記されているのです。

 

私自身、本書の全てに理解・納得しているわけではありません。

しかし、今もなお「考え」続けています。

 

その事実だけでも、十二分に読む価値があります。

本書を読む目的は理解することではなく「考える」ことだと思います。

私は疲れた時にはこの本の文字を追っているだけで心が浄化されていくように感じます。

根本的なことを考えることで、無垢な心に戻るのでしょう。

この「無垢な心」によって私はなど救われてきたでしょうか。

この感覚を皆さんに味わってほしいのです。

 

 

5.なんで大学生におすすめなの?

大学生になって、本当にやりたいことがわからなかったり、

志望大学に合格できなかったことにコンプレックスを抱いていたり(私も同じです。)

人間関係がうまくいかなかったり、

と大学生の悩みは挙げ出したらキリがありません。(大学生に限りませんが。)

 

それはきっと、少しずつ大人になり社会人として責任を持たないといけなくなるからです。

私を含め、大学生はたくさんのしがらみに悩まされているのです。

 

本書ではそのような悩みがちっぽけに思えるほど、スケールの大きい思考や世界を垣間見ることができます。

 

だからこそ、悩みの多い大学生が少しでも心の緊張を緩めるために読んでほしいのです。

 

考えて考えて考えて。

心が軽くなります。

なんてちっぽけな価値観に縛られていたんだと。

 

しかし、人間はすぐ忘れる生き物です。

気づけば、また同じように悩んでします。

そんな時はこの本に戻ってくる。

だから、人生のバイブルなのです。

 

6.まとめ

・本書は教えてくれるのではなくて一緒に考える。

・だから、ハウツー本と違って本書を読み、考えるそのこと自体に意味がある。

・社会に触れ始めることで悩みが多い大学生の心にゆとりを与えてくれる。

・いつかは考えなくてはならないこと。大学生でも遅くない。

・純読書体験として純粋に楽しい。

・たった209ページなのに、得られるものが多い。

 

この本を読んで、少しでも心が軽くなる人が増えると嬉しいです。

 

まひる🌱

 

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他にも池田晶子の本を読む ⬇︎

41歳からの哲学 [ 池田晶子 ]

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死とは何か さて死んだのは誰なのか [ 池田晶子 ]

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